所在地 上京区 |
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選定番号 第10−043号 |
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推薦理由(抜粋) アメリカ・メリノール宣教会の支援により創設された教会。木造切妻屋根の教会堂は宣教師建築家ウィリアム・ニーリーの設計で昭和24年(1949)に建築。3つのアーチを2本の円柱で支えるシンボリックなエントランスポーチや十字架や植物を模した飾り窓を設けている。 認定番号 第204号 認定理由 カトリック西陣聖ヨゼフ教会は明治40年(1907)に二条新町に創設され、数度の移転の後、昭和14年(1939)に現在地を得た。幕末以降の日本のカトリック教会はパリ外国宣教会が布教を行っていたが、昭和7年(1932)に米国のメリノール宣教会に京都宣教活動が託され、同10年に初めて同会の神父が来日した。昭和21年(1946)には、メリノール宣教会からウィリアム・ニーリー神父が派遣され、戦後の布教活動が再開した。昭和24年(1949)、ニーリー神父の指導により西陣教会の礼拝堂が献堂された。他に同神父が手掛けた教会として、京都市内では高野教会(1948年)、伏見教会(1950年)、山科教会(1953年)が確認されている。 礼拝堂は木造で、東側に入口を設けて西側に内陣を配置する。屋根は スパニッシュ風のS字型瓦、壁をスタッコ仕上げとする。入口には人造石研出し仕上げによるドリス式オーダーを用いた3連アーチを設ける。側面には2連アーチの窓を4か所ずつ配置する。靴脱ぎ場より入ると、バシリカ形式を簡略化した1室の長方形の会衆席となり、西側の内陣部分と北側の準備室部分が突出する平面である。天井には合板を貼り、トラスの頬杖部分の形状が現れる意匠である。入口部分の2階には母子礼拝室がつくられている。装飾の少ない簡素な意匠ながらも、全体としてはロマネスク様式を想起させる重厚さを有した礼拝堂である。この他、敷地内には、望洋庵と名付けられた木造2階建ての和館や納骨堂が残る。 カトリック西陣聖ヨゼフ教会は、戦後間もない時期に建てられた、様式建築を踏襲する木造のカトリック教会である。戦後のカトリック布教再開時の状況を伝える教会建築として貴重であるとともに、周辺の歴史的な景観要素ともなっている。 |
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