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日下部大助家(くさかべだいすけけ)[Kusakabe Daisukeke]

所在地
 北区
選定番号
 第9−022号

推薦理由(抜粋)
 小野郷の民家。新座敷は大正時代に,柱から建具まで1本の北山杉の巨木から建てられたと伝わる。


認定番号
 第140号

認定理由
 日下部家は屋号を「大助」といい,江戸時代後期には小野郷の庄屋等を務めた。禁裏御用及び村の神事では帯刀が許された旧家で,山林地主としても繁栄した。屋敷は周山街道に面し,背後の山との間の東西に細長い敷地に,主屋,新座敷,二十四畳蔵,米蔵,中蔵,旧六畳蔵等が建つ。明治27年(1894)に主屋や旧六畳蔵,表門や土塀がつくられた。大正9年(1920)には新座敷が増築され,ほぼ現在の屋敷構えとなった。 主屋は居室部と座敷部を内玄関部分で接続する特徴的な平面で,木造平屋建,桟瓦葺である。居室部は奥(東)に向かって勝手土間,ダイドコ,ナンドを並べる。ダイドコは12畳半で,ほぼ中央に囲炉裏を切り,小屋組のキングポストトラスをあらわしている。座敷部は,4室が1列に並び,左右と背面の三方に広縁・畳廊下がまわる。キュウオクは正面に床(とこ),棚,付書院を備え,襖や棚の天袋には源氏物語の扇面を散らす。座敷部の南西隅には,ブツマを含め3室を有する新座敷が建つ。 農家的な平面を備えつつも,山間部の細長い敷地形状に合わせた特徴的な平面を有する。また,洋式トラスを採用するなど,近代の技術を取り入れた規模の大きな和風住宅として重要である。



 京都市登録有形文化財(建造物)


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