所在地 北区 |
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選定番号 第8−004号 |
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推薦理由(抜粋) 北区小野郷の北山型民家で,明和9年(1772)に建てられた。小野郷は,古来より天皇家の御料地で,日下部家は,供御人(くごにん)として,御所警備や林産物を献上する役目を担っており,室内には,献上品を整えるための金物や,饗応のための丸炉(がんろ)等などがある。 認定番号
第104号 認定理由 日下部家の所在する小野郷は,平安時代末以降仙洞御料として木材を貢納していた杣地で,北山杉の産地である。同家は,中世には公文職であり,「式部屋敷」と呼ばれていた。建物は木造平屋建,入母屋造の茅葺で,桁行6間半,梁行5間半の規模を有する。棟札より明和9年(1772)の建築と判明する。東側に土間をとり,床上部は表側(南側)にシモンデ,カミンデ,奥に囲炉裏を切ったダイドコロと,ナンド2室が整形に並ぶ。現在は妻入に東面の入口となるが,当初は南側に大戸を備え平入となり,カミンデの南には角座敷が設けられていたことが資料より分かる。小屋組はオダチ・トリイ形式をとる。小野郷は北山型民家の分布域に位置し,この住宅もその発展系統に属するが,整形の間取りで平入である点や開放的な開口部など,相対的に進んだ形式がみられる。年代が18世紀後半に遡ることが資料的に判明する市内有数の古い茅葺民家であり,山村の旧家の構えを伝える重要な建物である。
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