推薦理由(抜粋)
モダニズム建築の先駆として知られる本野精吾氏の自邸。中村鎮式コンクリートブロックを採用した本野氏作品の最初の住宅である。コンクリートブロックをむき出しにした外観や玄関,門に使用されている煉瓦が印象的である
認定理由 本野精吾自邸は,日本のモダニズム建築をリードした建築家,本野精吾自身の設計により大正13年(1924)に建てられた。2階建て,陸屋根の主屋と併設された倉庫等は,中村式鉄筋コンクリート建築(鎮ブロック造)によるもので,現存事例として数少ないものである。また,コンクリートを剥き出しにしたその外観意匠は,我が国の近代建築史上最初期のものとして位置付けられる。内部は,居間と食堂が1室となった主室をはじめ,生活動線をコンパクトにした間取りとなっている。近代化の中で生み出された技術を用いて合理性を追求するとともに,間取りや意匠を通じてモダニズムの思想と表現を追求した先進的な住宅建築であり貴重である。
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◆「今月の彩」
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