京都を彩る建物と庭園

今月の「彩」
丹嘉(たんか)
<Tanka>



推薦理由(抜粋)
 京の町にあって親しみを感じる店構え。ガラス越しに見えるお人形は愛らしく,屋根には鍾馗さんならぬ,えびす様や福禄寿,金太郎さんが並ぶ。
認定理由
 丹嘉は,寛延年間創業で,現在まで続く唯一の伏見人形の窯元である。伏見街道に面した敷地には,主屋と2つの蔵,作業場などが配される。主屋は,木造つし2階建,切妻造桟瓦葺で,大屋根には煙出しを備え,虫籠窓の前には瓦人形が飾られている。主屋西側に位置する庭には,松,立石や燈籠が据えられ,採光や通風,観賞などの用途を備えた町家に見られる庭の特徴を残している。丹嘉は,現在も,製造と販売が行われ,伏見人形の歴史を継承する建物として貴重であり,伏見街道のかつての風情を伝える店構えも地域の景観を構成する重要な要素となっている。

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