京都を彩る建物と庭園

認定 長尾天満宮
(ながおてんまんぐう)
[Nagao-Tenmangusha Shrine]
所在地 伏見区  選定番号 第5-014号

推薦理由(抜粋)
 平安時代に創建された醍醐寺の北東山麓にある神社である。社殿は,文政4年(1821)に再建されたと伝わっている。深い緑の木々に囲まれた,まっすぐに延びる参道が印象的な美しい神社である。



認定番号 第90号

認定理由
 主祭神として菅原道真を祀る長尾天満宮は,創立は天暦3年(949)で,化政期に一度焼失し,文政4年(1821)に再建されたと伝わる。醍醐寺北側に隣接する醍醐山の中腹に位置し,長い石段の参道を持つ境内は,スギやヒノキ,イロハモミジを主とした木々に囲まれ,南に拝殿,北端に本殿が南面し,その周りには摂社(稲荷社,八幡社,蛭子社),神饌所,神庫が配される。透かし彫りの透塀に囲まれた本殿は,三間社流造,銅板葺で,柱,長押,虹梁などは彩色が施され,その上部に極彩色の文様が画かれるなど華麗な装飾とし,蟇股や木鼻,脇障子は鶴や亀など多くの彫物で飾られている。長尾天満宮は,江戸後期京都における装飾的な社殿建築の特徴を良く示し,醍醐周辺地域の文化を伝える重要な建物となっている。