京都を彩る建物と庭園

認定 あじき路地
(あじきろじ)
[Ajiki-roji]

所在地 東山区  選定番号 第4-010号

推薦理由(抜粋)
 長年空き家だった明治末期の長屋を入居者も手を入れて大改装され,みなが家族のように暮らす若者の創作活動の職住一体の場として再生された。おだやかで凛とした空気が流れ,昔ながらのスタイルを保ち続けている。





認定番号 第161号

認定理由
 あじき路地は,東山区の大黒町通りから西に入る路地である。路地の両側に木造桟瓦葺の長屋が建つ。北棟は2階建の10戸棟,南棟は平屋建の4戸棟の長屋となっている。登記簿から明治43年(1910)に建築されたことが分かる。昭和20年(1945)に建仁寺御用達の紙商であった安食家が購入し,現所有者により「あじき路地」と名付けられた。
 2階建の北棟は,1戸が間口2間,奥行き2間半の規模である。1階に土間と2畳間,4畳半間の2室を設け,土間の位置は2戸が隣り合うよう交互に配置されている。2階も同様に2室を設ける。一方,南棟では,1戸の間口が2間半,奥行き2間で,元々は土間と2室の3畳間からなっていた。いずれの棟も1階には出格子が設けられ,北棟2階はガラス窓に木製手摺が付く外観である。ファサードが改変されている部分もあるものの,出格子が連続し,平屋と2階建が向き合う路地景観は魅力ある空間となっている。路地内には地蔵の祠も設けられている。
 あじき路地は,現在,入居者を若手のアーティストや職人らに限定しており,観光スポットにもなっている。良好に維持,運営されている明治期建築の路地空間として重要である。

参考 歴史的風致形成建造物

ホームページリンク:
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