京都を彩る建物と庭園

認定 そば茶寮澤正
(そばさりょうさわしょう)[Sobasaryou-sawasho]
所在地 東山区  選定番号 第4-033号

推薦理由(抜粋)
 そば茶寮澤正は,かつて貿易商の岩坪熊次郎が昭和2年(1927)に建てた広大な住宅の応接部分にあたる。座敷天井板は,伊勢神宮の撤下古材を下賜されたものと伝っており,施工には最高の技術を持った職人がついたと言われている。





認定番号 第79号

認定理由
 そば茶寮澤正の建物は,昭和2年(1927)に泉涌寺と剣神社の間に建てられた貿易商岩坪熊次郎の大邸宅の接客棟にあたる。北西側に大きく落ち込んだ崖を持つ敷地は,よう壁で造成され,竹林や枝垂桜が植わり,木造平屋建て,入母屋造桟瓦葺で東妻面に入母屋造の玄関を設けた和館に陸屋根の洋館を付設する。和館には,天井や床の間などに桐をふんだんに用いた客室や,欄干を備えた縁を持つ廊下,節目板と網代の天井を持つ茶室を配する。洋館は,外壁を人造石洗い出しで石造風に見せ,幾何学的な意匠を持つ窓や扉を用いるなど洋風様式とし,和と洋を活かした趣向に富んだ意匠となっている。そば茶寮澤正は,近代における京都郊外の邸宅の特徴を伝える建物として重要である。

ホームページリンク:
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