京都を彩る建物と庭園

認定 井関家
(いせきけ)[Isekike]
所在地 北区  選定番号 第3-031号

推薦理由(抜粋)
 明治に増築された3階部分は,四面が開く望楼風の建物となっている。枯山水の庭園には,おがたまの木や石灯籠があり,また,手水鉢の前には龍の口と呼ばれる排水口などが設けられ,先人の知恵が随所にみられる建物と庭園である。



認定番号 第49号

認定理由
 井関家は,代々上賀茂神社につかえていた社家である。角地に位置する屋敷は,通りに面して土塀をめぐらせ,主屋の後方には土蔵が建つ。主屋は,江戸時代後期の建築と推定され,鳥居形の内玄関と式台を並べ,社家住宅としての外観を整える。主屋の中央には明治後期に増築された望楼風の3階が建ち上がり,この地区の景観を特色づけている。土蔵は弘化4年(1847)の建築で方2間の2階建,切妻造,桟瓦葺の屋根をのせる。また,表門から内玄関までの前庭や小祠を配した奥庭は,社家を特色づけるものとなっている。間取りや外観に社家住宅としての特徴を残す貴重な存在であり,土蔵,表門,土塀,庭を含め,上賀茂社家の屋敷構えを現在に伝える。

参考 市登録有形文化財(建造物)