岩井家(いわいけ)[Iwaike]
所在地 北区
選定番号 第5-018号
推薦理由(抜粋)
雲ヶ畑に現存する江戸時代末期の建築で,木造入母屋造の主屋は,室内はいろりのすす跡で黒光り,大黒柱,おくどさん,太い梁,伏見人形のほていさん等,当時の雰囲気がそのまま残る。
認定番号 第84号
認定理由
代々林業を営む岩井家は,鴨川源流雲ケ畑の中ほどに位置し,旧街道に沿って山林を背に築かれた石垣の上に,主屋,馬屋を転用した離れ,物置などが配される。19世紀中頃の建築と言われる主屋は,桁行6間半,梁行4間半,木造平屋建,入母屋造妻入で,茅葺の上にトタン葺とした大屋根の下に下屋が巡る。サスと棟束を併用した小屋組の構造やザシキやナンドの前室にあたる位置にクチザシキやクチナンドを配した間取り,ダイドコロの側面にタナを設けるなどの特徴を持っている。岩井家は,一部に増改築はあるものの保存状況は良好であり,妻入の民家の姿を今に伝え,杉などの樹木が植わる佇まいは,自然豊かな山間集落の景観形成に寄与している。