彩雲堂(さいうんどう)[Saiundo]
所在地 中京区
選定番号 第3-042号
推薦理由(抜粋)
全国的にも有名な歴史のある日本画の画材店で,鉄斎の看板が何よりの宝物である。店舗入口にある4枚の建具には施主の思いが強く,近年の改修では,腰板部分を補強・化粧を施し残された。銅製の樋も経年すれば生業にふさわしい味わいが期待される。
認定番号 第59号
認定理由
彩雲堂は,明治初期に創業し,京都画壇など多くの画家たちを支えた日本画画材店である。建物は,木造平入桟瓦葺で,明治期の建築と推定される厨子2階の町家と総2階の町家が繋がった構造となっている。東部はミセノマと画材製造の作業場,西部はザシキと収納庫となっている。虫籠窓や格子窓,富岡鉄斎の書による木製看板は,趣ある外観を形成している。ミセノマにおいて,店内で製造した絵具を販売する光景は,京都の伝統的な店舗を現代に引き継いでいる。彩雲堂は,町家景観で有名な姉小路界隈を代表する建物であり,町家が軒を連ねる景観を支える重要な存在となっている。