認定番号 第95号
認定理由
昭和30年(1955),メリノール宣教会によって西院教会巡回教会として発足し,同33年に桂教会となった。同年に米国から赴任したチベサー神父は,第二次大戦時中の日系人収容所で知遇を得た建築家,ジョージ・ナカシマに教会の設計を依頼し,昭和40年(1965)に竣工した。ナカシマは,戦前期に来日してアントニン・レーモンドの下で建築を学んだが,戦後は木工作家として活躍したことで知られる。建物は鉄筋コンクリート造で,コンクリートスラブによって屋根の曲面を表現する。平面は菱形の一方の頂部に円形の祭壇,もう一方には洗礼室を配する平面である。内部には障子を用いるなど,ナカシマの設計による和の意匠が引用されている。希少なナカシマの建築作品であるとともに,代表的なモダニズム作品の一つとして高く評価されている。
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