認定番号 第118号
認定理由
大原野神社は,延暦3年(784)の長岡京遷都の際,藤原氏の氏神として奈良の春日大社を勧請したのが始まりとされる。祭神は春日神4柱で,平安遷都以降,都における藤原氏の氏神として信仰を集めた。中世末には一時衰微するが,近世に後水尾天皇により再興された。本殿は,一間社春日造社殿が4棟並び,板塀で連結される。擬宝珠銘から文政5年(1822)頃の再建と考えられる。屋根は檜皮葺で,棟に置千木と堅魚木3本をのせる。本殿南には一間薬医門形式の中門,その両脇に東廊と西廊が建つ。いずれも切妻造,檜皮葺で,本殿と同時期の建築。摂社若宮社は元禄14年(1701)まで遡る春日造社殿である。境内の鯉沢の池は奈良の猿沢池を模したとされる。奈良より勧請した春日社の境内景観をよく伝えるものとして重要である。
参考 京都市指定有形文化財(建造物)
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