所在地 下京区 |
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選定番号 第11−041号 |
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推薦理由(抜粋) 島原にある置屋で,唯一現存するお茶屋。幕末に再建後,明治期に改築された。「傘の間」や「紅葉の間」などの襖や屏風,中庭は見事である。 認定番号
第201号 認定理由 輪違屋は京都に残る最古の公許の花街・島原の地に建つ,元禄年間(1688〜1704)の創業と伝える置屋である。建物は安政4年(1857)に再建された後,明治4年(1871)に改造が加えられ,ほぼ現在の形になったと考えられている。置屋とは太夫や芸妓を抱える店を指し,輪違屋は現在も置屋兼御茶屋として営業している。1階は出格子,2階は格子の奥に障子を嵌める外観である。平面は,南端に通り土間を設けて台所や居室を配し,表側部分には客用階段を設けた板間がとられている。さらに北側には,4室からなる平屋建ての座敷棟が建つ。2階は,階段を上がった広い踊り場の周囲に座敷を配する構成である。12畳の「傘の間」は1間の床と2間の棚を備え,床まわりには曲り竹や奇木を用いる特徴的な意匠が用いられている。傘の間の襖は,銀箔地に道中傘を貼り交ぜたもので,輪違屋のシンボルとして知られる。同じく2階の「紅葉の間」の壁面は,土壁に赤や黒の押型による紅葉を散らしている。座敷棟の表側には織部燈籠と六角燈籠を配置した前庭をつくる。また,敷地の北西部分には,座敷棟,主棟,廊下によって囲まれた奥庭があり,中門,石橋が配されている。 輪違屋は京都・島原に残る置屋建築であり,傘や紅葉をモチーフとした斬新な室内意匠は花街の華やかな空間を残している。現在も置屋兼御茶屋を営む,花街の文化を伝える貴重な建物である。 京都市指定有形文化財(建造物) |
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