所在地 右京区 |
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選定番号 第9−040号 |
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推薦理由(抜粋) 築200年ほどと思われる茅葺き屋根の民家。町家などと同様に,郊外の歴史的建築物も失われていくスピードが速く感じる。頑張って残していきたい。 認定番号
第193号 認定理由 稲波家は,京北町上弓削地区に所在する茅葺民家である。稲波家は室町期には京北地域に移住したと伝承される有力な一族であったとされる。本家が同地域を去った明治以降も,同家を含めた分家筋は繁栄を続けたとされる。 敷地は京都から若狭に抜ける旧街道に面する。主屋は,入母屋造の茅葺屋根の建物である。建築年代は不詳であるが,同家が分家した後の江戸末期の建物と伝わっている。部材の状況からは伝承との大きな齟齬は見られず,近世に遡る建物である建物と推測される。玄関を妻入に配する一方,通りに面する西側にも入口を設け土間を配する。当初は2列に6室を配する平面であったと推測される。西側列には床廻りを備えたザシキ,ナカノマ,シモノマが配される。ザシキとナカノマの前面には巡らせて,庭を配している。東側列には元は寝室であったナンド,囲炉裏を設けたイマなど,内向きの空間が配され,北山型と呼ばれる民家形式に属する。主屋の東側には土蔵が建っている。また,通りを挟んだ西側の同家所有地には,イトヤと呼ばれる洗い場が残る。 稲波家は,江戸末期の建築と考えられる茅葺民家が,内部空間も含め良く保存されており,高く評価される。茅葺屋根が維持された民家は上弓削地区では数件を数えるのみで,街道沿いの景観要素としても重要である。 |
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