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柴田家(しばたけ)[Shibatake]

所在地
 右京区
 
選定番号
 第9−051号
  


推薦理由(抜粋)
 大正時代に京都のまちなかから大工を呼び寄せて施工された美しい住宅である。


認定番号
 第154号

認定理由
 柴田家住宅は,京北鳥居町の街道沿いに建ち,水路に面して石垣と土塀が築かれ,周辺景観の中でも目を引く。地元で教職をつとめていたと伝わる船越米吉の邸宅として建築された。棟札及び御幣が残っており,大工肝煎(きもいり)・田中松之助により,大正元年に上棟している。田中は京都の大工であったと伝わる。
 木造平屋建,桟瓦葺の建物で,平面は土間と6室からなる。土間境の板間は当初は囲炉裏が設けられた畳敷きの部屋であり,天井には煙抜の吹き抜けが残る。表側の奥に配された座敷には床の横に神棚を備えている。同地が御料地であったためで同地域に多く見られる。民家の形式を踏襲しているが,土間廻りには通し柱を用いる町家風の小屋組みが見られる。南側の庭には玄関脇から路地門を通って入る。主屋の他,納屋,風呂が残っている。
 民家の系譜を受け継ぎつつ,京都の町家などの要素を取り入れた,質の高い住宅である。土塀や附属屋が残る屋敷構えは周辺景観の構成要素としても重要である。


 国登録有形文化財



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