京都を彩る建物と庭園

今月の「彩」
山田家
<Yamadake>



推薦理由(抜粋)
 醍醐寺南門の向かいにあって,土塀に薬医門を構え,主屋の玄関に入母屋の式台 玄関を設ける。庭も比較的良好な状態が保たれておられ,醍醐寺の周辺に点在す る,地域の歴史を感じることの出来る重要な建物の1つである。
認定理由
  山田家は醍醐寺と関わりのある家柄であり,現当主は18代目にあたる。建物 は,明治8年(1875)の建築で,木造平屋建て,切妻造り桟瓦葺で,明治 38年(1905)に大規模修繕したものと考えられる。屋敷の敷地は醍醐道に 北面し,薬医門を入ると正面に間口約5間,奥行約5間の居住棟,これに雁行す る形で間口約5間,奥行約4間の座敷棟が続き,座敷棟は南北に庭を配してい る。南側の緩やかな築山に囲まれた庭には,枯滝石組や庭の中央に築かれた中島 の両側を周り込む枯流れが配され,北側の庭は杉苔が豊かに生えている。山田家 は,式台玄関などを備え醍醐寺の周辺地域の歴史的文化を伝える建物として貴重 である。

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